シクラメン新品種内覧会の報告
然る2008年11月某日、金澤美浩育種商品の内覧会がしめやかに行われた。
約5日間日程で、参列者総勢80人以上。主に市場関係者が駆け付けた。
≪前夜より訪問し、酒などあおり夜を楽しんだ≫
シクラメン育種の今後をヒヤリングを大きな目的とし、多くの意見が交わされた。
シクラメンの品種はランジェリーシリーズやウェディングドレスシリーズなど総計147品種147鉢が。
また、最近人気のチモシリーズは10号の大きなサイズから3.5号ポットまでさまざまな種類合計282鉢の商品が展示された。
≪今回の為に並べられたさまざまなチモ≫
今まで矢祭園芸では生産している品種が多いということは分かっていたが、実際にどれだけの品種を栽培しているのかわからないところもあり、今回初めてすべてを一か所に集めるということをした。
≪全体的に白い線の入ったシクラメン≫ | ≪2010年発売予定のダブルピンクビクトリア≫ |
≪全体的に白い線の入ったシクラメン≫
矢祭園芸では自社育種商品の他にも仲間の育種家の商品も生産しており、その品種の豊富さと品種一つ一つの名前を説明できるということで趣味の園芸など各種専門雑誌でも取材が来るほど有名だ。
グリーン情報
今回この内覧会の設営を担当した矢祭園芸専務は『やはり、シクラメンの出荷もあり、余裕を持って事に臨むことは不可能でした。場所を作り、各ハウスから品種を見つけ出して会場の運び込む。そして並べるのにまる2日。その後品種の分類とレイアウトでまる一日かかってしまいました。それでも少しは楽しんでもらえたかな?』と後日内覧会を振り返って言う。
今回は矢祭園芸とも親交があり共同育種も行っている、育種家鹿毛哲郎氏もこの内覧会の為にはるばる、九州より参列しました。鹿毛氏はイエローシクラメン『ゴールデンシリーズ』の生みの親で、その他に『冬桜』や『カムリ』という非常に個性的な商品を世に送り出している育種家です。今まで鹿毛氏育成の品種は大変有名なのですが、なかなか写真として存在していない育種家で、今回は特別に鹿毛氏の写真の掲載の許可を頂きました。
写真左
≪育種家鹿毛氏(左)と社長(右)≫
写真右
≪鹿毛氏と真剣に話す社長≫
矢祭園芸の社長との比較写真でもお分かりいただけますが、鹿毛氏はアラセブ世代で大変おしゃれな方で、今回はネクタイ+ベスト+上着にジーパンの組み合わせで参加していただきました。鹿毛氏は育種の世界では、大御所で、その鋭い観察眼から生み出される商品への評価が大変高い育種家です。
その他にもカーネーションの鉢でお世話にもなっている資材会社のアライサンズの起龍氏もお越しになり、韓国と日本でのジーパンブランド争いの渦中にある『EVIS』のジーパンを履いて写真を撮影していました。起龍氏が撮った写真は、御氏のホームページに掲載されているます。一見の価値があるブログになっています。
≪Evisのジーンズをはいた起龍氏≫
今回お越しいただい方にどの品種が良いかということでアンケートを取らせてもらった。
シクラメンベストスリーというのは各人がベストスリーを選んだらどれが良いかといことで実施した内容である。もう一枚は各系統ごとのランキングである。写真では紹介していない品種名もあるが結果は一応このようになったようだ。
≪当選の夕映え≫
今回内覧会を行ったことで、矢祭園芸社長は『今まで沢山あった品種を明確に区別し、紹介したことで今回参加していただいた各関係者の方々からは参加できなかった方々と比べ、細かい品種名での注文が殺到しており、今後育種販売していく立場から考えてある一つの道筋が見つかった』と話す。
≪育種歴何十年のチモの始まり≫
今年は80人と実際のところ出荷と対応と同時並行で行うのが大変であり、来年も今年のように小規模に確実に注文を頂ける方々のみで続けていきたいと専務は言う。
そういうことで今年のトライアルは終了になりました。