HOME> 今月の花
プリムラ・ポリアンサ
矢祭園芸今月の花は先月に引き続きプリムラです。
社長が好きな花の一つがプリムラです。
原種から園芸種まで親しまれ、花の色や形状が豊富で第一に「春が来たぁー」で喜びが沸いてきて大好きだそうです。
また交配してどんな花が飛び出してくるのかサプライズがあって面白く、パンジーやビオラのようにガーデンデビューする時が来ると信じているようです。
このサプライズがプリムラの育種をする楽しみであり、麻薬だとか。
今回も最新品種からオーディナリータイプまで矢祭園芸のプリムラを紹介します。
↑ユニークな色合いと豪華な花びらが特徴的なコローネヌーボー
コローネヌーボ
「コローネヌーボー」はポリアンサの進化する花色や形の提案の意味で命名しました。
ポリアンサは赤や黄色など単色のイメージが強いのですが、この商品はグラデーションの入ったブラウン系オレンジやクリムゾンレッド、ダークなラベンダーやイエローなど今までにないポリアンサの色を売りとしています。
しかしながら、販売当初はこのような今までほとんどなかった色は都市部において非常に人気がありましたが、明るく春らしさを求める地域においては不評でした。
現在ではさらに育種の結果、花色が華麗に変化する商品もラインナップに加わり今までに無いバラエティ&おしゃれな花色が現在矢祭園芸の『コローネヌーボー』のファンが急増しています。
かざぐるま
この花の名前は『かざぐるま』です。
今まで葉っぱに埋まっていた花が自己主張をはじめたポリアンサを上から叩くことなく時間をかけて茎を太く丈夫に選抜していった商品です。
いままで出荷したかったのに種用の株だけで出荷できなく、ようやく念願の・・・なんてことを聞きました。
写真は花の開花始めでそんなに多くないですが、満開になるととっても綺麗と社長が言ってました。
マジカルブルー
育種暦10年の商品です。早生品種で、にごりのない鮮やかなスカイブルーが特徴。
名前を考えていたときに、男前さんが「マジカルチュチュは金澤さんのオリジナル品種だからマジカルつながりでマジカルブルーのマジブルーはどうですか?」の話から決まりました。ものの数秒でした。。
オータムセンセーション
販売は11月から12月で終わってしまったのですが、普通のポリアンサよりも早だし出来る商品です。霜が降る前に植えつけます。
気温がマイナスにならない場所で雪や霜が少ない地域ですと長く楽しむことが出来ます。
東京や大阪などは非常に環境的に良いかもしれませんね。
ユミバラとスパイラル
良くガーデンセンターなどで名前がついている品種があります。蘭などは天皇家の名前をとっていたりするのですが、大体は新しく育種した商品にはまずは『奥さんの名前』をつけなければならないようです。勿論この『ユミバラ』も例外ではないのですが・・・。
前置きはこれくらいにしておき、矢祭園芸のバラ咲きプリムラは他のバラ咲きプリムラとは、よくよく観察すると違うようです。写真にもあるのですが、『花びらが外巻き』のプリムラがあります。これはバラ咲きのまま花が終わるタイプだそうです。
ユミシリーズ
プリムラの中で一番長い育種暦を持っている商品です。
花が大きく鮮やかな複色のメルヘンと言う品種を栽培した際に、花びらが薄く、茎が細いので湿気やカビに弱くビニールハウスでの栽培にが容易ではないと言う難点はがありました。
しかし、色の魅力は捨てがたく、系統選抜から始まり強健種との交雑との繰り返しの中、23年が経過して今も改良が続いており「ユミシリーズ」「ユミバラ」「スパイラル」「マスコット」「ジュリベル」などオリジナルのポリアンの複色のベースになっています。
http://www.mbflora.co.jp/product/ha.html#HU
プリムラ育種小話
今年日本に私が行ったときに父が『この辺が分かってもらえなくてもどかしいねぇ』と言ってました。
何かというとプリムラの育種についてです。バラ咲きプリムラを育種するとなれば理想は最終的に全開にならずに終了するプリムラ。一見バラなのだから『内巻きが強いプリムラ』を選んでいけば開かないプリムラになりそうなのですが、発想は逆です。
実は花びらが『外側にカールするプリムラ』の方が実は最終的に花びらが花の開花を邪魔してバラ咲きのまま終わるプリムラになる可能性があるとのこと。実際にあるのですが・・。
この辺が違うと言うことをなかなか分かってもらえないと言ってました。
著者(息子、私)は今オランダに居ますが、客観的に見て金澤美浩の育種は機能付加の育種が多いと言うことに気づかされます。見た目はあまり変わらなくても、自分が作りやすいように、買った人が管理しやすいようにと例え見た目が同じでも中身が違うという育種をしているように感じます。
プリムラ・ポリアンサの問合せ先
TAIKI@YSFLOWER.JP
金澤大樹まで
*プリムラ・メラコイデス以外のお問い合わせにはお答えできませんのであしからず。