明日は、六本木アークヒルズで販売会をしてきます。
さて、表題の件なのですが、以前より『サンマルツァーノ』っていったいなんだろうと
思っていたのですが、品種改良の世界史という本に書いてありました。
もともと加工用のトマトのようで、有名な品種としては『レ・ウンベルト』と
『サンマルツァーノ』とあったのですが、前者が1880年頃出現した
品種で、サンマルツァーノより早く世界中にばらまかれていた
ようです。
当のサンマルツァーノは1907年にイタリアでできた品種で、小さな村の
名前を冠している品種です。縦長の果実で、水分が少なく
ソース用としてはとても品質が良いものでした。
これが、アメリカに渡ったのですが、サンマルツァーノは
肥料を吸う力が強いので尻ぐされが起こりやすいという欠点が
あったそうです。
この欠点をクリアーした品種がアメリカで品種改良を行って
できた1955年の『ローマ』という品種だそうです。
サンマルツァーノにいちょう病抵抗としん止まり性を付加した
そうです。しん止まり性とは、サンマルツァーノは
草丈が伸び続ける有支柱型と呼ばれる品種ですが
ローマはコンパクトに収まる品種となったわけです。
採算重視の『ローマ』と品質重視の『サンマルツァーノ』の
戦いはローマに軍配が上がってしまいました。
サンマルツァーノの血筋はブラジルにもあったそうです
その血統の中で『サンタクルツ』という品種を生んだようで、
ローマに似た生食用の有支柱型の品種だそうです。
直接的な血筋ではないものの、親が似たようなものなので
遠い親戚程度だそうですが。
トマトの固定種の話を読んでいくと面白いものが
多い感じです。
出典:品種改良の世界史