今年上半期最大の事件です。
私も彼の本『自然農法』を読んでかなり感銘を受けた人の一人です。
近代的農法の限界を打破するためには、近代以前の自然と一緒に取り組む農法が大切と言っていた人で、1つの田んぼで麦も一緒に毎年収穫することを実践していました。
矢祭園芸の社長もこの本に載っている『ある図』を見て、彼のお爺さんが読んでいた農業の本に書かれていることと同じとかなり驚いていました。社長のお爺さんはたばこ農家で天皇陛下への献上品を作るほど優秀な人だったようです。
彼の本は『宗教的』という人もいるようなのですが、農業と自然とのかかわりあいの中の哲学が近代以前の農業にはあったのではないかと私は考えます。その哲学はある人から見れば『宗教的』ととらえられるかもしれません。
自然を征服し自らがコントロールするという欧米的な考え方と自然を畏怖し、その恵みを享受する日本的な考え方。最近はどちらかといえば、昔の日本的な農業に回帰してきてるのかもしれません。
これは大切です。
社長の生産への考え方は
どちらかといえばピートモスを大量に使い、人工的に肥培管理をするというやり方ではなく、
あらかじめ土をしっかりつくり、植物の生長を観察しその時植物が
一番何をほしがっているのかというのを見極め、
成長を植物にまかせ、最終的に製品として手直しをして販売する
話をよくよく聞くとこういうことことらしいです。
これの方が最終的に植物への負担もなく、コストも下がり、
消費者が買った後も普通に長持ちをし、元気に育つとのこと。
これは昔見た彼のお爺さんの本を読んで、影響を受けたとか。
福岡正信氏(ふくおか・まさのぶ=自然農法提唱者)16日、老衰で死去。95歳。告別式は18日午後1時30分、愛媛県伊予市市場127ルミエール伊予。自宅は同市大平201の2。喪主は長男、雅人(まさと)氏。
無肥料、無農薬、無除草に徹する「自然農法」を提唱。野菜や樹木などの種を交ぜた「粘土団子」を考案、アジアやアフリカの砂漠緑化に貢献した。1988年に「アジアのノーベル賞」と言われるフィリピンのマグサイサイ賞を受賞した。著書に「わら一本の革命」など
http://www.yomiuri.co.jp/national/obit/news/20080817-OYT1T00598.htm