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2008年02月 アーカイブ

2008年02月06日

オランダの某公園に行ってきました

先日あの有名な公園いってきました。

今年の開園は3月20日暗いから5月18日くらいとのこと。


勿論開いて無かったです。


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2008年02月07日

キンデルダイク再び

先日キンデルダイクに

三宅花卉園さんの次期社長様といってきました。

非常に寒くほとんど活気もないというか

お土産屋さんもあいていないキンデルダイクでした。

一昨年の夏に行った時はこうではありませんでした。

勿論今回はちゃんと車で行きましたよ。

家から片道200キロはありましたが

ではつたない写真をどうぞ。


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2008年02月09日

デ・ハール城再び

実はキンデルダイクと一緒に以前行けなかった

デ・ハール城に行ってきました。

勿論三宅泰行さんと。

結構感動してました、『オランダじゃない』と。

確かにオランダのイメージからは離れていますね。

で入園料8ユーロ払って中に入ってみれば

一面スノードロップの群生地

あまり私は詳しくないのですが、三宅さんが良く知っていて

『日本じゃありえない』

とのこと。聞いてみれば暑さでいつの間にか消滅してしまうそうです。

そこら辺、雑草のごとくありえない数量のスノードロップが

咲いてました。

現在、お城が微妙に工事中なのでなかなかうまく隠して

写真を撮ることが出来ませんでしたが、

少しがんばってみました。

まず入り口まで行かなければなりません。

受付からお城をぐるっと回って、

醜い工事中の箇所を横目に

門へ。


門をくぐると裏口の門みたいなものが。

でもこれは入れません。だって、閉まってますから。


そして、ちょっと歩くと、お城の正面玄関です。

結構大きいです。


逆光ですが・・。

もっと暗め、若しくは白黒で撮るとかなり逆光はアーティスティックな感じで

好きですね。

入り口です。入城。

そして中でガイドの人を待ちました。

そしたら変なおっさんが来て付いて来いみたいな

感じだったのでついていきました。

このときは大体20人くらいはいました。


『このときは』なんていうので、城の中で人が減る
と言うことは無かったので、変な想像はしないように。


この人、はじめよさげかな?と思ったのですが

曲者。

ガイドには全部で6~8の部屋を周るみたいな

感じに書いてありました。

が・・・(後述)

ガイド時間は一時間。

まず初めの部屋。模型とか写真とか飾ってある部屋で

なにやらオランダ語で説明が何もないのに

十五分。


残り45分。


次の部屋はキッチン。


お城のクセにフランス製の銅製の鍋とか沢山ありました。

まあ、ボロボロだった城を20c頭に修復したので

毒なんかは関係ないのかもしれませんが・・・。

70人分の料理をしたく出来るとか。

で、ここで15分演説


残り30分


お次の部屋は食堂を通り越して

ドレッサールームを横目に

大ホールへ。

この間5分


残り25分


この大ホールは写真がちょっととれなかったのですが

石棺はワインクーラーですし

天井はジャンプしても届かないくらい高い(20mくらい)ですし

大理石の柱の彫刻はすばらしい(一部破損)ですし

ステンドグラスはあるしで

非常に良かったです。

ただ、三宅さんとこのホールについて

日本語で話したら

『Don't chat!Everyone cannot hear my talk.』

注意されました。

他の人はオランダ語でたまに話しているのに

なぜ日本語はいけないの?という感じですが

関係有る話でも日本語は雑音なんですね(笑)

このとき丁度私たちの前のガイドツアーの人たちが

ホールの2階部分を楽しそうに歩いていました。


で、説明だけで15分


残り10分。


次の部屋はダンスの部屋

ここにとんでもないものを発見


写真が写りが悪くて申し訳ないのですが

籠がありました。

なにやら、盗った日本語ガイドを見てみれば

『1800年代初めに作られた蓮の御紋がついた将軍の妻の使っていた籠』

とのこと。

突っ込みどころ満載の文章でした。

思わず三宅さんも

『もう幕府終わりかけ?』

と、

確かに・・

しかも

『蓮の御紋』って・・・・

恐らく翻訳した人が

歴史が分からない日本人か

日本史をしらないオランダ人か分かりませんが、

『18世紀初頭(1700年)に作られた、葵の御紋』

と言うのが正しいかと・・・。

舞踏室は音楽を奏でる場所が見えないところにあったりと

結構興味を引きました。

でここで

10分


一時間たってしまいましたが

サービスで

騎士の部屋へ

騎士の部屋はその名のとおり

騎士がいる部屋です。

日本ではありえない重さ400キロのシャンデリアが2つもあり

地震で下敷きになったら死んじゃうな

と思いながら、説明を聞いてました。

10分

ここで、普段は通らないようなドアから

大ホールを抜け

そのまま出口に・・・・。


『え?図書館は?』


と思ったのですが


強制終了。


結局ガイドの講釈が長すぎるために


大ホールの上のところも、図書館も見ずに

しゅーりょ-でした。

今度は今回のガイドに当たらないように

再度チャレンジしたいと思います。

で出城したあとに三宅さんの飛行機の時間も

迫ってたので帰りました。

以下門までの写真。

お?て思った写真を撮りました。


左45度からの写真



いまの私のデスクトップの写真



数日前のデスクトップの写真。アイコン見にくいので却下。
デハール城の正門の扉です。



おまけです。空港で見たオランダ人の駐車技術。間2センチくらいしかなかったです。


2008年02月12日

最近気候

ここ最近オランダはずいぶん良い天気です。

つい1週間前まではあんなに風が吹き荒れ

会社に行くにも大変だったのに。

ここ3日程度ですが雲ひとつ無い

晴天です。

球根植物の方も徐々に土から顔を出し始め

いまは畑で芽吹いてます。

3月の気温が気になるところですが、

いきなり寒くならないようにお願いしたいです。

日本の方は最近雪のようで、大変ですが

がんばってください

暖かいオランダから

2008年02月13日

クレマチス

実は知らない人の方が多いかと思いますが

矢祭園芸では昔からクレマチスを作ってます。

IMG_4864.JPG
こんな感じに

IMG_4886.JPG
このようなものが矢祭園芸ではごく普通です。

IMG_4858.JPG
これは出荷前の状態ですが。

クレマチスをまじめに作りこむ人は少ないとか。

去年私も手伝いましたが

ここまで作るには4回ほど巻きなおしました。

手間と人がいるのでほとんど苗で販売されてます。


クレマチスの品種はすごく膨大な量があり

その中の本当に良いものはどれだけあるのかはわかりません。


ここのところ仕事柄日本に行けば気づきます

『ポット輸入のクレマチス』

ほとんど黒の安っぽいスクエアー鉢に入ってたりします、

オランダでは。なので、見れば一目で分かります。

ちょっと温度をかけて芽を出させてしまえば

簡単に商品になってしまいます。

今後、クレマチスつくりなら

やはり作りこみ、

人気のみでの販売ではなく

作りこんだ商品でなければ

国内生産者は厳しいかもしれませんね。

そのような気がします。


なんとなく感じるのですが

人気で価格が高い商品は数年内に危うくなってきます。
気をつけてください

2008年02月16日

オランダで日曜日も開いている街について

ある、オランダ情報サイトにきいたら

【大都市以外は日曜はあいていないし把握もしていない】

と言われたので、あまりあてにならないと思い

自分で調べました。

よくよく日曜日期待して旅行に来た人が

途方にくれてるのを見ます。

そんなときは大体自分も途方にくれているのですが。

オランダ旅行を楽しむために

是非活用してください。

今月の花と来月の予告

今月の花を追加しました。

もう半ばだと言うのに申し訳ありません。

今月はプリムラポリアンタです。

出荷している商品ばかり出してみました。


それで来月の予告なのですが、

来月の20日くらいに

サンシャインシティで【クレマチスと春の花】という名目の

イベントをしますので

来月の花は【クレマチス】をやらせてもらいます。

どうぞお楽しみに。

イベントには私はいけませんが

うちの母なんか行くみたいなので

何か話しかけてあげてください。

ではでは

2008年02月19日

花っぺ日記

新しいブログの『花っぺ日記』はじまりました。

モニターさんのデータを載せて行くページです。

http://www.ysflower.jp/yamatsurihiroba

そちらもあわせてお願いします。

たいき

パソコン

最近パソコンの動きに非常にストレスを感じ始めました。

このパソコンとも8年と言う長い付き合いなのですが

なぜか修正データや何やらでシステムデータのお陰で

セパレートのCドライブがそれで覆い尽くされてしまってます。

だいたい予算は指3本くらいのもので

10年はストレス感じずに使いたいですな。

今度日本に帰った際に買おうと考えています。

だれか良いアドバイスがありましたら

よろしくお願いします。

2008年02月22日

モニター

今現在モニター様にやっとこ商品が渡り

花っぺ日記の方も順調に更新されるようになりました。

もう少し充実してきたら面白くなるかな?

と思っています。

ではでは

2008年02月23日

1000本の花

先日社長と電話をしました。

なにやら、5年だか6年生チモが花盛りだとか。

毎年言うのですが

【1000本は咲いている】

と。

P1020699.JPG

因みに5寸サイズ。ちょっと小さいです。

写真を近々送ってくるとのこと。
近日アップです。

チモは大きなサイズになればなるほど花の時期が遅れます。
概して、それだけ花を咲かせるのには力が要るということです。
若けりゃ少ない力でいいのですが
体が大きくなればそれだけ花を咲かせるために蓄える力の
量が増えるとのこと。

なので歳を重ねればなるほど
花は遅くなるわけです。

要は12月の一番需要があるときに間に合わせることが
難しくなります。

暮れの商品は1月にはいるとどんなに良いモノも市場では
超低価格です。

だからほとんど出荷されません。


もし、この時期のシクラメンでも自分用に欲しいという方

興味があればご連絡ください。

上記の理由で市場には出せない商品なのですが、
今の時期の販売を納得したうえで欲しい方。
矢祭園芸としては一般的に【売れない】商品を
実際に売ってみたいとも思っています。

遠慮なくメールください。

taiki@ysflower.jp

価格は【時価】です(笑)

2008年02月25日

クリスマスローズ@神永園芸~リンク先紹介~

やっとホームページを作ったようでリンクの依頼が来ました。

ちょうど、何かやってるようなので紹介と一緒に。

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先日母が電話で

【またはじまったみたいだよ】

と。

何かと言いますと、母のお兄さん。

つまり私のおじさんは神永園芸と言う専門店をやってまして

今回、クリスマスローズフェアーを開催することになったようです。

しかも、いきなり、唐突に何かに目覚めたように。

やる時はちまちませずに大きくやっていくタイプのヒトで

今回も、大規模に開催しているとのこと。

年末はシクラメン・シンビジウム祭り

母の日はカーネーション祭りと

冗談抜きで驚く価格で売ってしまいます。

ダンピングはしていないとのことですが。

茨城にゴールデンウィークや年末に帰省してる

都市部の人は

『なにここ。こんなに安いじゃない、ちょっと!!』

と、帰り際に沢山花買っていきます。

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さて、ここから本題。

今回か神永園芸では、クリスマスローズフェアーをしてます。

大体お店のほぼ3割くらいを使って大規模にやっています。

↑お店の中

最近メインになる場所を前面温室にしたお陰で

中が暖かくお客の避難してくる場所に花屋が使われている

といってました。ホームセンターのように屋外での管理販売

ではないので植物はあまり傷まず売られています。

花形は八重、アネモネ咲き、一重から

花色も沢山そろえているとのこと。



八重の写真ばかりしかくれなかったので、八重ばかりでごめんなさい。

黒もあったのですがレイアウト的によくなかったのでアップしませんでした。


クリスマスローズに興味がある人は行ってみてください。

場所は茨城県常陸大宮市118号沿いヤマダ電機前です。

宅配などはやっていないので、がんばって足を運んでください。

ではでは

㈱神永園芸
 http://www.geocities.jp/kaminagaengei/

2008年02月28日

珍しく今日はニュースを引用

今の音楽著作権についての問題

引用以下から
ITメディアニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/26/news029.html


「初音ミク曲がJASRAC管理楽曲になっている」――そんな小さな発見が昨年末、ネット上で大騒動を引き起こした。みんなで盛り上げてきたミク曲が、みんなのものじゃなくなる。ファンたちは焦った。

 JASRAC(日本音楽著作権協会)に楽曲を信託すれば、使用料を支払って許諾を受けない限り、2次利用ができなくなる。ネット上で自由に利用しあうことで盛り上がったミク曲の創作のサイクルが、その時点で止まる。

 ただ「ニコニコ動画」上で行われているような、無報酬で“勝手に”利用され続けるという形だと、作家が不満を覚えたり傷つくこともある。自分の曲がいつどこで改変されるか分からず、100万回再生されても1円も入らない状態は、健全といえるだろうか。

 誰もが創り、誰もが発表できるCGMの時代に、作り手も受け手も幸せになれる仕組みはないか。「初音ミクが実験の場として役立つなら、喜んで提供したい」――ミクを開発したクリプトン・フューチャー・メディア(札幌市)の伊藤博之社長は言う。


JASRACモデルの限界

JASRAC信託が判明すると、「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」には中傷コメントが押し寄せた 初音ミク楽曲のJASRAC信託をめぐる騒動で伊藤社長は「弊社自身がJASRAC登録することはありえません」とブログで明言した。

 JASRACや、JASRACと契約した音楽出版社を否定するわけではない。信託すれば楽曲の管理や使用料の徴収が効率化するし、作者にも印税が入るなど、メリットも少なくない。

 だがJASRACに信託すると、2次利用の連鎖が生み出した創作のサイクルが止まる。信託楽曲になった「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」は、カラオケや着うたになった代わりに、ミク楽曲配信ブログパーツ「ふるみっくプレーヤー」から消え、ミク曲のまとめサイトから歌詞や動画が消えた。

 ニコニコ動画のみくみく映像には、JASRAC信託が判明するや否や批判のコメントが殺到。作詞作曲したika_moさんは「もうけ主義」と批判を浴び、ブログを閉じた。

JASRACはありがとうを届けない

 「JASRACはありがとうを届けない」――伊藤社長は言う。JASRACを含む音楽著作権の仕組みは、対価を稼ぐためのプロ作品が前提で、ユーザーがアーティストに届けられるのはお金だけ。支払った著作権料は、JASRAC、音楽出版社、事務所とたくさんの“中間搾取”を経てやっとアーティストに渡る。


JASRAC信託時に必要な「公表実績」 この複雑な音楽著作権ビジネスの仕組みは、マス向けCD販売を前提にした楽曲には、必要だったかもしれない。しかし1人でPC 1台で作った曲――バーチャルインストゥルメントで作曲し、「初音ミク」で歌い、ネットのファンたちが自発的にプロモーションした個人製作の楽曲をここに載せようとすると、矛盾が吹き上がる。

 「JASRACは『音楽を作ることができる人は、特別な才能を持ったごく少数』という前提に立っている」と伊藤社長は話す。実際、JASRACに信託するには「直近1年以内に定員500人以上のコンサートで使われている」「大手メーカーが作った全国販売のCDで使われている」などといった公表実績の基準を満たす必要がある。「“超特定少数”対“多”の関係でやってきた形態で、“多”対“多”――全員が作り、全員が評価するという今の仕組みに合っていない」

 この矛盾の背景に、CGM(Consumer Generated Media)時代の到来という大きな変化があると伊藤社長はみている。「著作権の仕組みは、CGMを前提にしていない。急にそういうのが来たからみんな、泡を食ってる」

自給自足の時代に、戻っている
 「人間の進化の頂点に、CGMがあるような気がしている」――伊藤社長は進化の歴史にCGMを位置づける。

 古代、人間は自給自足だった。自分と家族が食べるものを採集・狩猟し、自分に必要な服を作り、家を造り、土器を焼く。何でも「Consumer」(消費者)が「Generate」(作る)っていた。「人はもともと、CGM――Mではないが、CG○という存在だった。『CGごはん』とか『CG服』とか」


伊藤社長 「でもある時『分業をしたほうがお得じゃん』と気付いた。体が強ければ山に入って獲物を捕ってきた方がいいし、手先が器用なら土器を焼いた方がいいものを作れる」

 得意なものを作り、不得意なものは物々交換で手に入れる。交換効率を高めるために、貨幣と市場が登場し、連絡や交換のコストを下げるために人が集まって住む街が生まれ、労働集約的な産業が発展し、中央集権が進む。

 電気や電話が発明され、通信・放送が登場。放送で収益を上げる広告モデルと、コンテンツの再利用で利益の確保するメディアとコンテンツ産業が生まれる。これを維持・発展させるために、著作権が強化されていく。

 こうして発達してきた中央集権的・クライアント-サーバ的な社会が、CGMの登場で「ぽきっと折れ曲がろうとしている」という。

 特定少数が独占していた放送モデルが崩壊し、個人もメディアとして情報発信できるようになる。ブロードバンドとWiMAX、携帯電話インフラの整備でコミュニケーションコストがゼロに近づき、1カ所に固まって住む必要が薄れる。「街に帰属する、会社に所属することの価値がなくなってくる」

 JASRACをはじめとした旧来のモデルは、権利を握りしめた“特別な人”が、少数のコンテンツを全国に届け、対価をお金で回収するという中央集権型。だがミク楽曲のようなCGMは、ばらばらに住む個人がお金もうけを離れた立場で作り、個人に届けるPeer To Peer(P2P)型。JASRACモデルが通用しないのは必然だ。

 「個性が発揮できない社会は、時代にそぐわなくなる可能性がある。北海道の会社だからなおさら感じるのかもしれないが」――P2P時代のコンテンツ流通はどうあるべきか。伊藤社長は「ピアプロ」という“実験”を始めた

個人がつながり、ありがとうを届ける
 「ピアプロ」は、「Peer Production」の略。2次利用可能な楽曲やイラストの投稿サイトだ。個人の「見たい」「見てほしい」、「聞きたい」「聞いてほしい」、「認めたい」「認められたい」という願望をつなぎ、コミュニケーションをかきたてて創作意欲を刺激し、新しい創作が次々に生まれる場を目指した。


「ピアプロ」のキャッチコピーは「聞いて! 見て! 使って! 認めて! を実現するCGMエンジン」だ 「氏名表示が必要か」「改変OKか」という最低限の著作人格権だけを指定し、2次利用(コピー)OKを前提に作品を投稿。誰かが2次利用すればコメント欄に「ありがとう」が届く。誰かに見てもらえること、使ってもらえること、「ありがとう」がもらえること――「評価されたい」という一心で作り続けるアマチュア作家にとって、何よりの報酬になる。

 評価をお金に代えて届けられる仕組みも検討していきたいという。具体的な実装は未定だが、お気に入りの作家に直接“寄付”できるような機能があれば、創作資金も援助できる。事務所も音楽出版社もJASRACも挟まらないから“中間搾取”も起きない。

 この仕組みがうまく回るとどうなるか。見知らぬアマチュア作家同士がコラボレーションし、新しい創作を生む。認め、認められることで創作意欲が増し、コンテンツが豊かになる。「経済と同じように“評価”の流通する量が増えることで、経済発展ならぬ“クリエイティブ発展”が起こると思う」

 2次創作を最大限解禁している初音ミクは、オープンソースソフト(OSS)のようなイメージだ。ミクの創作を通じて自律的につながったクリエイターが、2次利用可能な形のコンテンツを生み出し続け、それが新たな創作の起点になる。初音ミクというコンテンツの「共有財」が、ソフト業界のOSSのように、コンテンツ業界の可能性も広げていくことも願っている。

音楽検索という未決の課題
10万以上の効果音を検索・試聴・購入できる「ソニックワイヤ」には、表記の揺らぎに対応した独自の検索技術を導入。例えば「パソコン」「PC」で検索しても同じ結果が出る 音楽の「認めたい」「認められたい」をつなぐのに、必須の技術が検索だ。無数の音楽から今、欲しいものを探すにはどうすればいいか。自社で独自の音楽検索エンジンを開発してきた同社でも、検索技術の決定打がまだ見えないという。

 「音を検索する方法は、ここ10年ぐらい悩み続けている。音楽は主観で好き嫌い・印象が変わり、同じ人なのに時期をずらすと同じ音楽を聴いた印象も変わる」

 「音楽は、検索というよりも発見という感じがしっくりくるかもしれない。ユーザーが自発的に探したくなるようなアミューズメント性に富んだ発見の仕組みが面白いのかなと。セマンティックWebがヒントになるような気がしている」


“収益”ではなく“収穫”を
 ピアプロからの収入は、現在のところゼロ。「ユーザーさんはもうけている場に貢献しようと思わないだろうから」と、同社の持ち出しで運営を続ける。


ピアプロではテレビ番組などとの共同企画も実施している 当面は無償で運営するが、維持が難しくなったとき、何らかの収益化は必要になる。「収益モデルというよりも収穫モデル」――ユーザーが望む仕組みを維持し、創作を発展させることで、豊かに実った創作の“収穫“をみんなで分け合えればいいと考えている。

 例えば、クリエイターの協力を得て、質の高い作品を商品化したり、外部企業と連携したキャラクタービジネスに参加してもらったり。「当社と相手の会社だけのメリットだと面白くないから」

 ただ難しいのは、全ユーザーのコンセンサスを得た上でビジネスにできるかどうか。創作物を商品化すると「ユーザーが盛り上げてきた物でもうける気か」と快く思わない人が必ず出てくる。「みくみく」作者が「もうけに走った」と批判されてしまったように。

 「マネタイズしようとすると起きるあつれきは、CGMを阻害する要因だろう。チューニングには気を遣う」

Googleモデルの違和感

YouTubeには、大手メディア企業などがスポンサーする「公式チャンネル」が多数あるが…… 不特定多数による“P2P創作”が盛り上がる中で、コストをかけたプロよるクライアント-サーバ型音楽ビジネスが崩れ始めている。楽曲ファイルが携帯サイトの掲示板で広がり、YouTubeやニコニコ動画に商用動画が無断で掲載される。誰もがコピーし、誰もがカジュアルに発信できる時代に、「複製権」を固めて守り、コピーから対価を得るという従来型のビジネスが、立ちゆかなくなってきた。

 無断コピーが避けられないのならいっそのこと、コンテンツは無料でばらまき、広告から収益を得ればいいのではないか。GoolgeやYouTubeが提案するビジネスモデルは、コンテンツのオープン化を求めるが、伊藤社長はこの風潮に違和感を覚えている

 「『Googleはすばらしい』という本が売れ、『何でもオープンにしようよ』という人たちが現れている。オープン化には賛成するが、『コンテンツはタダ』という発想に、作る側として違和感を感じざるを得ない」

 同社が専門にしてきた音楽や、取り引きのある映像分野。質の高いものを作ろうとすると、数千万円単位のコストがかかる。無料でばらまいて広告で回収というモデルでは「費用対効果が合わない」(伊藤社長)。


ニコニコ動画は、動画に関連する商品情報をユーザーが貼り付ける「ニコニコ市場」など独自の収益モデルを構築している 「『Googleから見えなければネットにないのと同じだから、みんな真っ裸になって全部見えるようにしてね、そうしたらGoogleが少しは分ける』という形は、音楽や映像産業に対するインパクトが感じられない。権利者を踏み台にした創作はできるだけ排除しなければ、健全な場は維持できなくなる」

 動画サイトで大きくもうけることは難しいとも感じている。「PC事業で言う『スマイルカーブ』がネットの動画ビジネスにもあるのでは。もうかる川上と川下はAdobeとAmazon。YouTubeやニコニコ動画など投稿サイトは中間部分。インフラコストが大きすぎてなかなかもうからない」

 確かに、ニワンゴ取締役の西村博之(ひろゆき)さんが話していた通り、動画サービスはコストが大きい。ドワンゴもニコニコ事業では赤字を出し続けており、プロの創作をまかなえるほどの収入を得るのは難しいかもしれない。

 大作ゲームや映画、コストをかけた音楽作品など、多大な資金を必要とする作品は、既存の「権利を固めて守る」ビジネスモデルで残っていくと伊藤社長はみている。

 ただDRM強化には開発コストがかかるし、コピーを監視するコストもぼう大。コピーフリー時代に対応した取り組みとして、DRMフリーのMP3を販売する例や、英国のバンドRadioheadが行った、買い手が自由に価格を付けられるMP3販売のように、ユーザーの“気持ち”に期待したビジネスなど、試行錯誤が始まっている。

「認められたい」をかなえるために

 「認めたい」「認められたい」という気持ちをつなぐことで、人と音楽は幸せになれるのではないか。プロミュージシャンを目指して北海道から上京し、夢破れて戻ってきた友人たちへの想いと、プロの世界の“搾取構造”への違和感が、伊藤社長の考え方の原点だ。

 「プロを目指して上京した人をたくさん見てきたが、やっとプロになっても激しい中間搾取があり、音楽で飯を食える人はごくわずか。30歳を過ぎて戻ってきても、人生で一番吸収率がいい期間を音楽に費やしてしまったため、大した仕事に就けない。音楽をやっている多くの人は、ワーキングプアかもしれない。趣味で音楽をやっている人たちの方がプロと比べてもはるかに楽しそうだし、生活もできている」

 それでも若者がプロになりたがるのは「認められたいからではないか」と伊藤社長は言う。「その願望は、昔だとプロになるしか実現の方法がなかったかもしれない。でも、もっとカジュアルに『認められたい』の方法を提供できれば、人も音楽も幸せになるんじゃないか」

 ITの進化がもたらしたCGMの発展で、プロにならなくても「世に出る」ことができるようになってきた。「食えないプロを目指して結果としてワーキングプアになるよりは、他に仕事をする片手間に、好きな作品を作る方が健全だと思ってる」

世の中のmissing pieceを埋めていきたい
 今ある仕組みが時代に合っていないと気づいていても、ドラスティックに変えることは難しい。だが「今までよりももっといい仕組みを考えることはできる」と伊藤社長は言う。

 「誰もが創作活動を通じて自己表現でき、正当に認められる世の中が理想と思う。そのためのサービス提供、製品開発を続けていきたい」

 「メタクリエイター」を自認する同社。自ら「初音ミク」や「ピアプロ」といった商品・サービスを生み出す「クリエイター」でありながら、ほかのクリエイターの役に立つ「クリエイターのためのクリエイター」でありたいという。

 同社のミッションは「世の中のmissing pieceを埋めていくこと」。初音ミクの思いがけないヒットで直面した、アマチュアの豊かな創作とそれを支える仕組みの不備。みんなの声に耳を傾けながら、未知の分野の足りないピースを、手探りで埋めていく。

 初音ミクは「未来への羅針盤」だと伊藤社長は言う。ミクという羅針盤をたずさえ、ユーザーと一緒に、未来を切り開いていければいい。

 航海はまだ、始まったばかりだ。


以上引用

よんでくれてありがとうございます。


今回のこのお話で、法整備がおくれていると思っていた種苗法が
完璧と思われていた著作権法の限界を知ることで、意外にも実は
これからは・・・なんて思ってしまいました。

音楽を『モノ』として捕らえず『生き物』として考えた場合、
遺伝子Aがあり、個人の才能という遺伝子Bとの交雑により、
遺伝子ABと言うものが生まれ、その音楽を聴いた遺伝子Cが
遺伝子AC、遺伝子BC、遺伝子ABCといったものを作り出す。
そのような有機的な遺伝子の連鎖により、クリエイティブさを
強調していくことと言うのは、あってよいことだと思います。
勿論始まりをリスペクトすることは大切です。

最終的にそれがパクリかどうかは全くもって聞く側の問題で
あって、2次遺伝資源的利用を認めているならば、著作権法を
適応外にすることが良いと考えます。


この記事は非常にこれからのパテントビジネスを考えさせられる記事で
現在の個人の台頭の世なのかにおいてどのようにその個人と協力して
行くかということが大切だと考えさせられます。

このブログのところにも『花屋さんと協力云々』と書いてありますが、
現在の花業界の硬直した流通の中で、いかに個人育種家の商品を
際立たせ、花屋のアレンジ技術を際立たせ、生産者の生産技術も
際立たせて行くような方向性で生産者、若しくは個人が考えて進んでいく
ことが現在低迷している中でもうまくやっていく方法なのではないか?
といつも考えています。

まあ

この辺はアレなんで

勝手な意見なので

流してくれ結構です。


ではでは

レーワールデン

なにやら何ヶ月にも前に行った場所を

今になってご紹介。

いつ行ったかは覚えていないのですが

恐らく、大堤防行った時だったと思います。

続きを読む "レーワールデン" »

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